~金融機関とスタートアップの連携・交流促進イベント~BANK Night開催レポート
BANK Night開催レポート
2025年10月27日(月)、XTech Ventures主催で、金融機関とスタートアップの連携・交流促進を目的とするイベント「BANK Night」を開催。
金融機関・スタートアップ双方で連携への関心が高まる一方、実務担当同士が直接つながる機会は依然として限られています。単なる情報共有にとどまらず、実際の連携やプロジェクトが動き出す“きっかけ”を生む場を目指した会として企画しました。
当日は、全国34の金融機関(事業連携・融資・投資の実務担当)と数十社のスタートアップ、合計150名以上が一堂に会し、連携事例の共有、スタートアップによるピッチ、ネットワーキングを通じて、協業や資金調達へとつながる交流が行われました。

オープニング
冒頭では、XTech Ventures代表パートナーの手嶋浩己より開会のご挨拶を行いました。本会の趣旨や目指す姿を共有するとともに、ご来場いただいた金融機関・スタートアップの皆様に向けて、積極的な交流を呼びかけました。

トークセッション
【登壇者】
肥銀キャピタル株式会社 代表取締役社長 田島 功 様
株式会社肥後銀行 経営企画部 サステナビリティ推進室長 坂口 尚 様
アスエネ株式会社 CEO室 パートナーアライアンスグループ 山下 洋一郎 様
株式会社IVRy 法人事業企画部 市川 翔馬 様
【モデレーター】
XTech Ventures株式会社 アソシエイトパートナー 藤本 崇
トークセッションでは、株式会社肥後銀行と、実際に協業を進めている株式会社IVRy・アスエネ株式会社にご登壇いただき、連携が動き出した最初のきっかけから、両者が感じている価値、本番実装に至るまでの具体的なプロセスを、実際の事例としてお話しいただきました。
単なる成功事例紹介ではなく、「なぜこのパートナーだったのか」「社内外のどのステークホルダーをどう巻き込んだのか」「どこでつまずき、どう乗り越えたのか」といった裏側まで共有いただいたことで、参加者が自社で連携を描くためのヒントが数多く得られる内容でした。
金融機関とスタートアップの事業連携において押さえるべきポイントや、プロジェクトを“検討止まり”で終わらせないための工夫に加え、こうした取り組みが地域経済の発展にどうつながり得るかという視点にも触れられ、現場ならではの示唆が凝縮されたセッションとなりました。

ピッチ登壇
続くピッチセッションでは、金融機関との協業可能性に焦点を当てた、5社×5分のピッチを実施しました。各社には、自社の強みや提供価値を踏まえつつ、金融機関と組むことで生まれ得る新しいサービスやスキーム、さらには金融機関の顧客基盤・ネットワークと掛け合わせることで、地域にどのような貢献ができるか、といった観点でお話しいただきました。
通常のピッチイベントのように「自社サービスの概要紹介」を一通り行うのではなく、「金融機関と一緒にどんな協業が描けるか」に踏み込んだ構成で発表いただいたことにより、金融機関側も“自分ごと”として捉えやすい時間に。
後半のネットワーキングにも直結する、熱量の高いピッチばかりでした。

株式会社スムーズによるピッチの様子
■ピッチ登壇企業
TempestAI株式会社
株式会社SoVa
株式会社スムーズ
KAERU株式会社
Bluefield Energy株式会社
ネットワーキング
ピッチ終了後は、名刺交換と自由交流の時間に移行。会場のあちこちで、金融機関の担当者とスタートアップが、具体的な課題や今後の相談について話し込む様子が見られました。今回は、協業・資金調達を目的とするスタートアップと、金融機関側では事業連携・投資・融資の実務担当者に参加を絞ったことで、名刺交換に終わらず実務ベースの議論が進み、次につながる出会いが数多く生まれていたかと思います。参加者からは「めったにない機会で、大変有意義な会でした」「次回もぜひ参加したいです」といった声が寄せられました。
おわりに
ご参加いただいた皆様、そしてご登壇者様に厚く御礼申し上げます。XTech Venturesは、今後もスタートアップと金融機関の橋渡しとなる機会をつくり、協業や資金調達のきっかけの創出を後押ししてまいります。金融機関の皆様からのご相談、起業家の皆様からの事業・資金調達に関するご相談もお待ちしております。