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投資実績ゼロからの逆転劇。“やまりく”というキャラクター戦略で切り拓いた、キャピタリストのキャリア

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独立系ベンチャーキャピタルとして、シード・アーリー期のスタートアップへ積極的な投資を行うXTech Ventures(以下、XTV)。2021年にインターンとしてその門を叩き、現在はインベストメントマネージャーとして最前線で活躍しているのが山木陸生です。

大学在学中にVCの世界へ飛び込み、約1年半にわたる「投資実績ゼロ」の苦境を経て、なぜ今、若手キャピタリストとして独自のポジションを確立できたのか。

そして、「やまりく」というキャラクターで切り拓いた、キャピタリストのキャリアとは。若手が活躍できる「裁量」の正体。そして、現在迎えている「第二創業期」の面白さについて、赤裸々に語ってもらいました。


インベストメントマネージャー 山木 陸生

大学在学中にベンチャーキャピタルでのインターン業務を開始。主にシード企業のソーシングを担当し、新規投資先の開拓やYouTubeメディアの運営に従事。 2021年9月、XTechVenturesにベンチャーキャピタリストとして参画。 

金融視点だけではない、厚みのあるキャピタリストを目指して

─ベンチャーキャピタリストを目指したきっかけを教えてください。

山木VCに興味を持ったのは、高校時代の野球部の同級生が起業していたことがきっかけです。当時はまだコロナ禍で、関西の学生の間では「スタートアップ」という言葉すらほとんど知られていませんでした。

そんな中、関西のスタートアップでインターンをしている友人の話を聞き、「VCという世界があるのか」「面白そうだ」と直感しました。その友人に勧められて読んだのが、ANRIの佐俣アンリさんの著書『僕は君の「熱」に投資しよう』でした。この本に完全に感化され、「VCをやりたい!」と強く思うようになったんです。

その後、休学して東京の独立系シードVCで1年ほどインターンを経験しました。ただ、やっていくうちに「少し違う環境でも挑戦してみたい」と思うようになり、大学の先輩でもあり尊敬しているWiLの難波さんに相談に乗っていただいたんです。

そこで「誰の下で働くかが重要だよ」というアドバイスと共に名前が挙がったのが、XTVの代表パートナーである西條でした 。

─数あるVCの中で、なぜXTVを選んだのでしょうか?

山木 最大の理由は、「事業ができる人の下で働きたい」と強く思ったからです。 私は学生からの叩き上げでVC業界に入っているため、事業会社での就業経験や事業を立ち上げた経験がありません。

西條はサイバーエージェントなどの事業会社で確固たる実績を残し、自らも会社を経営しています。「この人の下で働けば、金融寄りの視点だけでなく、事業家としての視点も学べるはずだ」と考えました。

また、当時はXTVに若手メンバーがいなかったので、ここでなら若手としてのポジションを確立できるかもしれないという戦略的な思いもありました 。

XTVに入りたい一心で、西條にX(旧Twitter)で長文のDMを送りました。「一度お話させてください」と、完全に採用してもらうつもりで突撃しました(笑)。そこで30分だけ時間をいただき、インターンとして採用してもらったのが始まりです。 その後、大学卒業までの期間に「1件でも投資できたら社員になれるかもね」という話をされ、死に物狂いで頑張って投資実行し、学生でありながら社員として勤務させていただくことになりました。



投資実績はゼロ。「やまりく」と名乗ったことが停滞した現状を打破

─入社後、実は苦労された時期もあったそうですね。

山木: そうですね、実は入社してから約1年半もの間、投資実績がゼロ件という時期がありました。これは精神的に本当にしんどかったです。

周りが結果を出す中、「このままではマズい」と焦燥感に駆られていました。そんな時、ちょうど入社して1年が経った頃の1on1で、代表パートナーの手嶋に悩みを相談したんです。そこで言われたのが、「お前、今日から『やまりく』と名乗れ」という言葉でした。「山木陸生だと長いからやまりく。もっと目立った方がいい」と 。

正直、最初は「え、ちょっとダサくないですか?」と抵抗がありました(笑)。プライドもありましたし。でも手嶋からは「そんなプライドなんて関係ない。まだ何も持っていないんだから、とにかくポジションを取りに行ったほうがいい」と言われました。

手嶋は行動が早くて、その場ですぐにX(旧Twitter)で「今日から彼はヤマリクと名乗ります」と投稿し、私のプロフィール文まで全部編集してくれたんです 。

さらに、「やまりくナイト」というイベント(山木が主催する、先輩経営者の方々と起業家の皆様をお繋ぎするイベントや食事会)をやるよう指令も出ました。「同世代の起業家や経営者を集めて、若手のポジションを取るんだ。こういうのは寝かせても意味がないから2週間後に開催しな」と。必死で集客して開催したのが始まりですが、これが自分のキャリアにとって、大きな転機になりました 。

どのような変化があったのでしょうか?

山木まず、ソーシング(案件発掘)の機会が劇的に増えました。 「やまりくナイト」を通じて同世代の起業家と仲良くなり、そこから投資につながるケースが出てきたんです。実際、昨年は3件、今年もすでに2件ほどの投資を実行できていますが、その多くがこのイベント経由や、そこでの繋がりがきっかけになっています。

また、SNSでの発信についても手嶋のアドバイスは的確だったんです。「フォロワー5000人まではこういう運用をすべき、それ以降はフォーマットを変えないと伸びない」といった具体的な指導があり、実際にその通りにすることで数字が伸びていきました。

認知が広がったことで、「頑張ってるね」と声をかけてもらえるようになり、先輩経営者や他のVCの方々とも関係性が作れるようになりました。結果として、それが投資先の協業支援などバリューアップにもつながっています。今では、手嶋のあのアドバイスのおかげで今の自分がある、と心から感謝しています。







「若手だから」という言い訳は通用しない。圧倒的な裁量が魅力

─若手キャピタリストから見た、XTVという組織の魅力や面白さはどこにありますか?

山木「圧倒的な裁量権」と「打席の多さ」ですね。 XTVは若手であっても「やりたい」と言えば何でもやらせてくれる環境です。

投資はもちろん、イベントの企画・運営も自由ですし、LP(出資者)とのコミュニケーションやファンドレイズといった、通常はパートナー(GP)クラスしか関われないような業務にも携わらせてもらえます。

もちろん、「結果を出す」ことは大前提として厳しく求められます。ですが、挑戦しようとすることに対しては、西條も手嶋も非常にポジティブに応援してくれます。例えば前述した「やまりくナイト」や、「Spotlight Pitch」という推し活的なニュアンスがある投資先と国内主要投資家の決裁者クラスのマッチングイベントであっても、「面白いね、やってみなよ」と背中を押してくれます。代表2名のような実績ある人物が、若手の挑戦に対して「XTV」という看板を快く貸してくれる。これは本当にありがたいことだと感じています 。

また、手嶋の「企画力」や「プロデュース力」を間近で学べるのも醍醐味です。彼はVCでありながら、エンターテインメントの要素をビジネスに取り入れるのがすごく上手いんです。「どうすれば参加者が楽しめるか」「どうすればSNSが伸びるか」を、感覚だけでなく事業的なロジックとして捉えている。金融マンっぽくない、事業家としてのVCの動きを学べるのは、他社にはない面白さだと思います 。

山木さんは、今後どのようなキャピタリストになっていきたいですか?

山木「事業がわかる投資家」になりたいと思っています。 単にお金を出して終わりではなく、ゼロイチの立ち上げから、その後の成長フェーズに至るまで、経営陣の一員として迎え入れられるぐらいの深い関わり方ができるキャピタリストです。

社外取締役として、あるいは経営パートナーとして、起業家と同じ視座で議論し、事業を伸ばしていける存在を目指しています 。

また、個人的な野望としては、既存産業の仕組みを変えるようなインパクトのあるスタートアップを生み出したいですね。私の実家が伝統産業に関わっていることもあり、レガシーな業界がテクノロジーによってアップデートされ、世界が前向きに変わっていく様子を見るのが好きなんです。ラクスルさんのような、産業構造そのものを変革するような企業の成長に、黒子として貢献できれば本望です。



今が「第二創業期」。組織を大きくしていくプロセスを肌で感じられる

最後に、現在XTVに興味を持っている方へメッセージをお願いします。 

山木 今、XTVは「第二創業期」にあります。 1号ファンド、2号ファンドでしっかりとした実績が出てきており、ファンドとしてのポジションが確立されつつあります。創業期のような不安定なリスクは減りつつも、組織としてはまだ拡大フェーズにあり、これから3号ファンド、4号ファンドと継続的に結果を出していくことが求められるタイミングです。

組織の基盤が整い始め、マネジメント層も厚くなってきた今だからこそ、安心して挑戦できる土壌があります。それでいて、自由な気風や、若手が裁量を持って動ける環境は変わらずに残っています。

ファンドと一緒に自分自身も成長し、組織を大きくしていくプロセスを肌で感じられるのは、今のタイミングで入社する最大のメリットだと思います。

私自身、何の実績もない学生インターンから始まり、もがきながらもチャンスを与えてもらい、ここまで来ることができました。

「若いうちから圧倒的な打席に立ちたい」「事業家視点を持ったキャピタリストになりたい」という野心を持った方にとって、これほど恵まれた環境はないと断言できます。 一緒に新しいXTVを作っていける方と働けることを楽しみにしています。


◼️募集要項:こちら

◼️カジュアル面談:山木

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