産業調査からVCへ。「リサーチ」を武器に新たなキャリアを切り拓く、若手キャピタリストの挑戦
独立系ベンチャーキャピタルとして、シード・アーリーフェーズのスタートアップへ積極的に投資を行うXTech Ventures(以下、XTV)。そんなXTVでのキャピタリストというキャリアを志し、2025年4月にアソシエイトとして参画したのが高野峻です。
銀行での産業調査、国内大手VCでのリサーチ業務を経て、なぜ今、XTVというフィールドを選んだのか。そして、彼が目指す「リサーチ×キャピタリスト」の新しい像とは。入社から半年強が経過した現在の率直な想いと、これからの野望について話を聞きました。
2019年に慶應義塾大学を卒業後、みずほ営業第十八部および産業調査部にて一貫してTMTセクターをカバー。その後JAFCO投資調査チームを経て、2025年4月よりXTech Venturesに参画。 リサーチを軸とした起業家支援に取り組む
学生時代からの興味を軸に、銀行の産業調査部へ
─これまでのキャリアについて教えてください。新卒では銀行に入行されていますが、もともとスタートアップ業界に興味があったのでしょうか?
高野:そうですね。学生時代からスタートアップには興味がありました。新卒でみずほ銀行に入行し、インターネット業界を担当できるコースを選びました 。
最初は営業として、インターネット系の企業を担当し、その後、「産業調査部」という部署へ異動したんです。そこではTMT(テクノロジー・メディア・通信)セクターのアナリストとして、メディア業界の調査やレポート執筆を行っていました。
みずほ銀行の産業調査部は、業界再編を促して日本の競争力を高めることを大きなテーマにしています。ただ、私が担当していたメディア産業などは、なかなかダイナミックな再編が起きにくく、変化に時間がかかる側面がありました。
そんな中、ANYCOLORのようなスタートアップが上場し、時価総額で既存のテレビ局に迫るような勢いを見せていました。実際にVtuberのレポートを執筆したのですが、より変化の最前線に身を置きたいと考え、ベンチャーキャピタル(VC)業界への転職を決意しました。
─その後、独立系のベンチャーキャピタルを経てXTVへ参画されています。なぜXTVだったのでしょうか?
高野:前職では調査チームに所属し、業務としてはデューデリジェンス(DD)が大きな比重を占めていました。投資候補先がある程度定まった段階で、その企業や市場を深く掘り下げていく役割です。
DDは投資判断の質を大きく左右する非常に重要な仕事ですし、尊敬できる方々に囲まれた環境でした。一方で、次第に自分の知的好奇心に従って「この領域が面白い」と発信し、そこからソーシング(投資案件の発掘)に繋げるような動きがしたいとも考えるようになっていきました。
XTVは、個人の裁量が非常に大きく、自分の書いたレポートをきっかけに起業家と出会い、投資に繋げていく。そんな「攻めのリサーチ」ができる環境だと感じ、入社を決めました。

「少年のような知的好奇心」が満たされる仕事
─一貫して「リサーチ・調査」を軸にキャリアを歩まれています。リサーチャーという仕事の面白さはどこにあると考えていますか?
高野:産業や国として「どこに力を入れるべきか」「どこが面白いか」を俯瞰して見られる点ですね。これはVCや金融機関のリサーチャーだからこそできる仕事だと思っています。
起業家の方は、ご自身の事業を深く掘り下げることに集中されている。一方で私たちは、一歩引いた視点から業界全体のエコシステムを眺め、構造的なチャンスや課題を見つけ出すことができます。
自分の興味関心に基づいて市場を分析し、言いたいことをレポートとして世に出す。これにはある種、自分の知的好奇心を満たすような面白さがあります。そして、それが単なる趣味ではなく、投資に結びつく点が、この仕事の最大の醍醐味です。
─XTVに入社して約7ヶ月(取材当時)が経ちました。実際に入ってみて、ギャップや手応えはいかがですか?
高野:ギャップはなく、本当に自由にやらせてもらっています。現在はBtoC領域を中心にリサーチしているのですが、最近ではエンタメ業界に関するレポートを執筆しました。
そのレポート公開に合わせて、エンタメに強みを持つVC/CVC20社以上、起業家の方、政府系機関、有識者をお呼びしてイベントを開催したんです。単に起業家だけが頑張るのではなく、投資家、大手企業、そして政府も巻き込んで、業界全体のエコシステムを盛り上げていく。
~エンタメ業界のベンチャー企業関係者を広く集ったイベント~『エンタメNight』開催レポートhttps://www.xtech-ventures.co.jp/info/496
入社前にやりたいと思っていた、レポートを起点とした動きが実現できており、非常にやりがいを感じています。

日本にはない「アンドリーセン・ホロウィッツ」のような存在へ
─リサーチを武器にするキャピタリストとして、今後の野望や目標を教えてください。
高野: 将来的には、ベンチャー市場のリサーチにおいて「日本で一番詳しい人」になりたいと考えています 。海外では、Andreessen Horowitz(アンドリーセン・ホロウィッツ/a16z)のように、強力なリサーチチームを持ち、業界への深い洞察を行うVCが存在します。
しかし、日本ではまだそういったポジションを確立しているVCや個人は多くありません。日本のファンドはサイズが小さいため、リサーチャーというコストセンターを抱える余裕がないのが現状です。
だからこそ、キャピタリスト自身がリサーチ能力を持ち、業界全体を俯瞰して「日本はここに注力すべきだ」と提言できる存在になることは、大きな価値があると思っています。
自分で投資を実行するキャピタリストとしての活動と並行して、業界の羅針盤となるようなプロフェッショナルを目指したいですね。
─XTVの代表パートナーである手嶋や西條と働く面白さはどこにあると感じていますか?
高野: 2人とも事業の経験が豊富にあり、投資家としても実績があります。そんな二人の近くで働けることは、学ぶことしかない環境です。
手嶋は言語化能力が非常に高く、ロジックを徹底的に突き詰めるタイプです。一方で西條は、経験に基づく大きな方向性や感覚的な鋭さを持っています。タイプが異なる二人のパートナーの案件に同席し、彼らがどういう視点で意思決定をしているのかを間近で見られるのは、小規模な組織であるXTVならではの特権だと思います。
大手ファンドだと、ソーシングをしてから実際に投資委員会にかけるまで数年の経験が必要な場合もありますが、XTVでは初期から場数を踏むことができます。

自ら「変数」となり、道を切り拓ける人が活躍できる
─このタイミングでXTVに参画する面白さはどこにあると思いますか?
高野: 3号ファンドが立ち上がり、これから一番投資ができるタイミングです。ファンドのライフサイクルにおいて、最もアクティブに動ける時期に入社できるのは大きなチャンスです。また、組織の人数がまだ少ないため、一人ひとりの裁量が大きく、良い経験を積める機会に恵まれている。私がエンタメ業界のイベントを主催したように、自分のアイデア次第で新しい取り組みを次々と実行できます。
─最後に、どのような方にXTVへ来てほしいですか?
高野:「自分のやり方」や「個性」を持っている方ですね 。 XTVは、成果さえ出せばプロセスや手法は個人の裁量に任せてくれる懐の深さがあります。
私のようにリサーチを軸にする人間もいれば、全く違うアプローチでソーシングをする人間がいてもいい。むしろ、多様なバックグラウンドを持つメンバーが集まることで、ファンドとしての強みが増すと思います 。
AIの台頭などにより、リサーチャーという職業も変化を迫られています。ただ情報をまとめるだけでなく、自らフロントに立って動き、キャリアを切り拓いていきたいという意欲のある方にとって、ここは最高の環境です。ぜひ、自分なりの「戦い方」を持った方と一緒に働けることを楽しみにしています。
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◼️カジュアル面談:高野 (XにDMを)
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vol.2:業界別分析02:アパレル業界編
vol.3:業界別分析03:住環境編
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